中学校教員を辞めてみた話

教員を辞めて民間企業に転職した人が自分の考えを気ままに書いています。

部活って先生はしんどいけど、生徒は色んなこと得られるよねっていう話

 

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昨今話題に上ることが増えてきた"部活動"

教員がブラックであると言われる一因。

「教育活動の一環」であり、「生徒の自主的、自発的活動として顧問の指導のもとで行われる」とされています。

 

そう、顧問の指導のもとなんです。これは、ほんまに先生の熱意に支えられてるシステムなんです。

そして同時に、先生の仕事をしんどくしてる原因でもあります。

 

今回は部活動について少し考えてみます。

 

 

 

何がしんどいか

①競技の専門性が少なからず必要になる

 

専門でみれる競技をもたせてもらえたらまだ良いのですが、全く競技経験のない部活動をもつことになるというのは珍しくありません。

結局、指導者が不足してるんですね。

教員になる人の中には、部活動をみることが大きな目的である人も少なからずいます。

そういう人でも、やったことのない競技を指導するのは大変難しい。

しかし、技術の指導ができないと生徒はついてこないものです。

だから必死で勉強することになります。

もちろん技術指導はできなくても、生徒を伸ばせる先生も稀にいらっしゃいますが

さらには、いくつかの競技では教員が審判をしなければならないので、これまた研修や指導を受ける必要が出てくるわけです。

 

またこういった人事は年齢や性別、ちょっとした雰囲気でも左右される面がありました。

ベテランよりは若手に

女性よりは男性に

草食系よりは肉食系に

競技経験の無い部活動を持たせる風潮があることは否定できません。

そういう点から見ても、僕は絶好の便利屋さんでした笑

 

 

②拘束時間が長い

 

僕の勤めていた学校では、季節によって異なりますが(日没の時間に応じて変わる)、長い時は19時まで、短い時は17:30まで、練習時間とされていました。

さらには延長練習というシステムがあり、保護者の了承を得れば1時間まで延長が可能でした。

5月から7月までが19:00まで練習できる魔の3ヶ月

練習が終わって生徒を帰して職員室に上がるのが19:30…

その後、授業の準備などにとりかかる。

テストの後や成績処理、行事などの時期は平気で114時間とか働くことになります。

早く冬になれと願ったものです

 

ちなみに教員の勤務時間は8時~16時半です。

部活動が始まるのは16時すぎ。

もうこの時点で言うてることがおかしいわけです。もちろん、残業代はありません。

 

学校によっては年中延長が当たり前、というところもありました。

顧問の裁量で短くすれば良いだけなのですが、顧問が変わって練習が短くなると、多かれ少なかれ保護者や生徒から不満が出て、その対応に追われることになります。

 

「あの先生は見てくれたのに」

「ほかの部活は遅くまでやってるのに」

「先生は熱心じゃ無い」

「子供のことを考えてくれているのか」

 

生徒や保護者が熱心であればあるほど、反発は強く、反発も強い。

一歩間違えば、

 

「顧問を変えろ」

 

というところまでいくことも

 

もちろん、すべての生徒や保護者がそうではありません。

すごく理解のある方もたくさんいます。

いずれにしても、納得してもらう説明スキルやコミュニケーション能力が必要になるわけです。

こんなもん、採用直後に求められるにしては高度すぎるスキルです。

だからだいたい、これまでの流れを踏襲し、長時間練習に付き合うことになるのです。

 

ちょっとお金の話

教員には残業代は出ませんが、残業代に変えて、給特法に基づいて、教職員調整額というものがつきます。

これが月給の4%、給与に加えて支給されます。

 

僕の場合、10000円ちょっとでした。

月平均8時間の残業を想定して定められているそうです

8時間3日で超えますけどね

休日の部活動については、県によっても違うようですが

 

2時間~1900

4時間~3000

6時間~3600

・大会引率一律4250

         総体と新人大会に限る

 

教員特殊業務手当が支給されます。

多いと思いますか?少ないと思いますか?

 

この部活指導、僕がなかなか納得できなかったことの1つでした。

 

 

部活動の効果 

これは単なる、僕の実感です。

僕は部活動には、確かに生徒を育てる効果があると思っています。

 

①生活指導の重要なチャンスである

担任に言われても従わない生徒が、なぜか部活動の顧問の先生の言うことは聞く

部活動に入って、あいさつや荷物の整理ができるようになったり、宿題を出すようになる

なんてことはよくあることです。

みなさんも覚えがあるのではないでしょうか?

 

これは生徒と顧問の距離感がうまくいっている場合にのみできることです。

距離感とは、たぶんある程度生徒がその先生に世話になってるという意識、あるいは怒らせたらヤバいと思っている、もしくは試合に出たいし褒められたいと思っている、などという状態だと思います。

こういう状態をつくることができれば、部活動は生活指導のチャンスやと思います。

もちろん、すべての先生がそう考えているわけではありませんが

 ②生徒の活躍の場になる

勉強は苦手やけど、スポーツは得意っていう奴、絶対いますよね。

そういうやつが学校で輝く場所が部活動やったりします。

そういう場が無くなれば、彼らはますます学校や集団から離れていくかもしれません。

 

③組織を自ら動かす主体性を育む機会をつくれる

部活動は自分で選びます。

やりたいという気持ちがスタートにある場合が多いわけです。(もちろん、しゃーなしで入部する奴もいますが)

だからこそ、主体的に組織を動かす力を育む機会になり得るのです。

もちろん、教師が彼らを組織として運営しようと意図的に働きかけなければいけませんが

 

④競技力を向上させる

これは僕にはあまりできませんでしたが、部活動はこれまで日本のスポーツの競技力を少なからず支えてきたはずです。

中学校で部活動に入り、プロになった選手や、生涯スポーツとしてクラブチームに所属する社会人はたくさんいますよね。

現在、競技者育成の場は部活動以外にも増えてきていますが、今なお大きな役割を担っているのではないでしょうか。

 

 

部活動のやりがい

 

教師としてのやりがいは、僕は1つ。

それは自分の働きかけによって、目の前の生徒が

「できなかったことができるようになる」ということです。

 

できなかったプレーができるようになる

あいさつをするようになる

荷物が整えて置かれるようになる

練習の規律が整う

声が出るようになる

自分たちで工夫して練習するようになる

勝てなかった相手に勝てるようになる

 

そんな時、やってて良かったなぁと感じます。

正直、中学校に入って来たばかりの中一なんて、とても幼い子どもたちです。

そんな子らが、頼もしく成長していきます。(指導の仕方にもよりますが・・・)

他の先生から「最近、〇〇部一生懸命やるようになったな」なんて言われたら、有頂天です。

もちろん生徒にも伝えます。

「頑張ってることは認めてもらえてるで」

褒められるとうれしいもので、彼らもニヤニヤしやがります。

まあ、こんな瞬間は1%で、あとの99%は腹立つことばっかりですが

 

 

長くなりましたが、今回は部活動について考えてみました。

昨今、国が大きく動きました。

部活動を取り巻く環境は大きく変わるでしょう。

それについては、また次回。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。